鯖と山芋と私

30 dai no mo jo

GO GO ごはん

職場の後輩が地方の旦那さんと結婚して辞めてしまうことになったので、明日はお祝いにちょっと、いやだいぶ頑張って、すてきなホテルのすてきなランチをいただきに行くのです。

ワー何着ていこうかな。そして何はいて行こうかな。踵のすり減ったブーツじゃカッコ悪いから、ちゃんとよく見ておかないと。

 

後輩は後輩だし私より年も若いのだけれど、とてもよく出来た子で、優しくて面白くてしっかり者で、年下なのにちよっとお姉ちゃんみたいな感じがする。いつも色々よく気がついてくれて、私が人間関係で落ち込んでたときはいち早く察してくれて、話を聞いてくれて、間違ったことは優しくさとしてくれて…ママかよ…っていう人間の大きさを感じた。あと案外冷静。かつ正しい。

私たち席が近くて、しょっちゅうどうでもいいことをお喋りしていた。解らないところは些細なことでも相談してくれて、ほんとに可愛げがあって頼りになる…得難い人材…ウッさみしい…お嫁に行くのは大変喜ばしいことだけどさみしい…されどあの子は人を幸せにする力のある女、きっと必ず旦那さんと暖かな家庭を築くと信じている。だけどそれはそれとして、さみしい。もう残業中に外を走ってる街宣車の歌詞のヒアリング合戦したり、メガネスロット(席順フリーの会議でメガネをかけてる参加者が横一列にそろうように陣取り誘導するこころみ)したり、美味しい天ぷらそばやケーキを食べに行くこともできないのかと思うとさみしい。はー、心にポッカリ穴が開いたようだ。

ただ、彼女が退職するのを悲しんでいるのは私だけではない。後輩のA子もそうだ。退職が決まった日、彼女は私とA子にだけこっそり先に教えてくれた。翌日、私は本人のいないときにA子に相談にいった。送別会とは別に、仲良い人で何かしてあげたいよね、と。すると、

A子 大号泣

いや、職場でよ。みんな残業してるその横でよ。A子はこれまたスゲー美人なんですけど、美人大号泣よ。もちろん泣いてても可愛いよ。それが大人ってこんなに泣くんだ、ってびっくりするくらいのガチ泣きよ。「私立ち直れないかも…」とか言い出すの。完全に周りの人私が泣かせたと思って、明らかに気づいてるのに全員見てないふりしてくるのよ。やめてよ。理由を聞いて。うそうそ聞かないで。まだ本人に退職のこと口止めされてるから聞かないで。

なんとかなだめて、A子は顔を洗うためにお手洗いに行ったのですが、そこに皆がおそるおそる、

「ハムちゃん、A子さんと何かあったの…?」

「A子さん、泣いてましたよね…?」

だよねー、気になるよね私もなるなる同じ状況だったら絶対あいつ泣かせやがったパワハラか?いじめか?ホワイ?嫉妬?って思うよねーーわかるわかる。でも言えない。なぜならまだ後輩ちゃんの退職の事実は伏せられているのだから。

「えーと。違うんだよ。これはそういうパワーなやつじゃなくて。もっとこう、詳しいことは言えないけど、大変感動的なやつです」

ちょっと自分でも意味がわからなかったし、どのへんが感動的なのかもわからない。だけど私の周囲のフレンズは大変優しく、

「そっかー、じゃあ大丈夫だね!」

「感動して泣いちゃうなんて、今時なかなかないですよね~」

と海のような懐の広さと性善説で受け止めてくれました。なんて優しい世界。

 

そんなこんなで大変感動的?なA子の涙に彩られた送別会に明日は行ってきます。友達のお引っ越しで泣いちゃうなんて中学生みたいだけど、ふだんの仕事できる女~っていう感じの彼女のイメージとのギャップがなんだかソーキュートで、かわいいやつめ~って思ってしまう。ギャップって大事なのね。覚えた(実行するとは言ってない)。

高級なレストランなんてほとんどいったことないからドキドキしちゃうけど、一生忘れられないくらい美味しいものが食べれたらいいなぁ~😄